おがみ山の「祝大高」の電飾。
大高(だいこう)は奄美から甲子園への初出場を決めた県立大島高校の愛称。応援団の遠征費用を聞いてびっくり。
奄美大島で「弥生」といえば、皆さんご存知のちょっと変わった生き物の名前ではなくて、黒糖焼酎のことなんである。
今日は昨晩空けた瓶のラベルの住所を辿って、その本丸へお邪魔してきた。名瀬は小浜町の弥生焼酎醸造所。
恐る恐る大きな扉をくぐると、想像したよりずっと若い常務さんが櫂入れの手を止めて情熱たっぷりに案内して下さった。
・・・曾婆ちゃんがこの酒造を始めたころは麹に使う米は貴重で、雑穀を使っていたこと。
ただの飲みやすさの追求だけではなく、昔ながらの黒糖焼酎の奥行きを醸すための温度管理に砕心していること。(高めの温度で醸す方が複雑な風味になる。)
戦後の米軍統治下で交易が無くなり、内地向けの黒糖がダブついたため黒糖焼酎を造り始めたこと。
昭和28年の返還の折、国内のラム酒スピリッツ類と区別するために、米麹を使って奄美で造る限り、酒税法上の焼酎を名乗ることを許されたこと。
原料は国の政策による補助金の関係で、奄美産の黒糖よりも安く品質の勝る沖縄産を取り寄せていること・・・。
試飲してみますかと促されて、樽の上へ登らせてもらいます。とろりと時間を経た10年ものの弥生は、なんの抵抗もなく喉を降りて、腑に火を灯しました。
そうだね思えば我がうちの弥生ともちょうど10年くらいだよな。なんだかこの刹那に酔ったみたいだよ。
樽に組んだ櫓からふらりと落っこちてしまいそうです。
常務がまたねと手を振ってくれました。
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