下北沢のCafeKICKへ、イベント"タンドールパーク年末スペシャル"に行ってきた。全国から集まった名うてのインド古典音楽の演奏家4組が一堂に会する、インド音楽の幕の内弁当である。あ、インドだしターリーかな。ミールスかもしれない。
終演後、にわかに追っかけしているバンスリの寺原ジーに伺ったところ、この辺りのインド古典音楽は東インド会社が跋扈するよりも昔、マハラジャの時代に宮廷で隆盛を極めた音楽で、阿片の紫煙と共に放蕩を尽くす貴族たちの寡占する愉しみであったという。時代が下がって庶民の耳にも届くようにはなったが、多くは娼館のお座敷芸だったりもしたとのこと。
だもんで、頭で聴くジャズでもなく、腰で聴くレゲエでもない。肝臓で聴く歌謡曲ともまた違う、インド古典音楽の快楽は今夜も瞼の裏側をとろんとさせる。脳みその裏地に甘い香りをなすりつけて浮かぶ。素敵な出会いをくれたオーガナイザーの指原氏には脱帽低頭です。ダンネワール。