2012年03月24日

家族でクラブに

郷里、横浜の仲間たちがやっているイベント、横濱ジャズ研が開催されているので、Ustreamで観戦。

横濱ジャズ研は、国内では横浜が発祥と言われているジャズをDJがかけながら、講義と称してお喋りをしたり、交流する社交場である。クラブイベントの体をした町興しとも言える。

今回は昨年の震災直後に予定され、先送りになっていた企画「パパのパーティに行ってみよう、ママもニッコリ」である。子持ちのDJをゲストに招き、土曜の午後に開催、講義のテーマは子どもに聴かせたいジャズ。子ども向けに九九をアレンジしたジャズから、敢えて本格派のバップまで多様な切り口が興味深い。
 
 
クラブイベントというと、男女性的嗜好を問わず主に独身者の遊び場であるのだけれど、スタッフやお客さん、その場にいる皆がファミリーであるという、奉納秋祭りで村の結束を高める的な社会性が、ある。多くは一晩限りの夢だったりするのだけれど、そこに実社会での「家族」という単位をテーマとして持ってくるあたりが画期的だ。
 
 
結婚し、子どもをもうけて、クラブ通いを引退してしまう人は多い。しかし細々とでもいいからライフワークとして続けていけないのなら、今までやってきたことは暇つぶしだったのか、となってしまうのではないだろうか。

かと言って、乳飲み児を置いてコンサート会場や深夜のクラブに通うのが困難なのも分かる。仕事や子育てに追われてなんのサポートもなく、生産性の低いことを価値が無いと決めつけるこの社会が残念ちーんなんだ。
 
 
そして音楽を送り出す側のオレらにも責任はある。役割は違えど同世代であり同じ悩みを共有しているのだから、どうやったら子連れでも来やすいか、仕事が忙しくても時間がつくりやすいシチュエーションはどんなか。一度は掘られた濠を埋めていく作業を、他に誰が出来るというのか。

今回の横濱ジャズ研はそういう意味で、糸口になったのではないか。みんなが歳をとってもライフワークとして、音楽をはじめとする色々な好きなことに関わり続けられるような社会を創って行く第一歩になったらいいですね、って。
posted by abesin at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
この記事へのコメント
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/56163873

この記事へのトラックバック
<< 2023年01月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
過去ログ