2013年08月31日

コメ作り

今年はじめてコメ作りをやってみたわけだけれど、それは考えていたよりも大変なことではなかった。

もちろん、ひとつひとつの作業をとれば重労働であることには違いない。けれど事前に想像していたような複雑で特殊な工程は無かったのである。田植えをして、草取りをしながら水の管理をし、刈り取る。ただ、これだけなのだ。複雑な工程を想像してしまっていたのは、コメの価値を高めるため殊更に大変だ大変だと宣伝する市場によるところも大きいように思うけれど、それを鵜呑みにして、なんだか手の届かない特別なことであるかのように考え、コメ作りから距離をとってしまっていたが故ではないか。

お金という概念を間に挟んだばかりに複雑化してしまっているけれど、実はシンプルなことだった。そんな発見はありとあらゆるところにある。音楽と著作権の関係なんてものもまた、然り。
 
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2013年08月30日

コミュニティの力 上映会

日本有機農業研究会が配給するドキュメンタリ映画、「コミュニティの力(ちから)」のDVDをM氏からお借りできたので、ご近所さんを集めて上映会をしてみました。M氏、ありがとうございます。


90年代、東西冷戦が集結した時代のキューバ。それまで対米国への足掛かりとして、ソ連から砂糖の輸出や石油の輸入で優遇されていたのだけれどそれがストップ。流通が滞り、農薬や化学肥料が手に入らない状況になる。

そこでキューバ政府が打ち出した対策が、市街地のあらゆる隙間を畑に変え、有機農法を推し進めることだった。それなら郊外から遠距離を輸送することがなく、化学肥料を輸入することも必要ない。ピークオイルと呼ばれる石油採掘量の折り返し、枯渇は、今後世界の経済に大きな影響を与えると言われている。それを一足先に経験したキューバは、痛みを伴ったものの一次産業への考え方を転換するきっかけになったのである。

現在の日本では、一次産業は蔑ろにされ、世界規模の競争に勝てないのなら日本経済のお荷物だと言わんばかりの扱いである。しかし、ちょっとした風向きで変わる世界の情勢に、自分たちが日々の糧とする食料を任せっきりで不安に感じないのであれば、想像力に欠けるように思う。キューバの場合は、国家的な経済危機というきっかけがあって転換することができたわけだが、日本もそういった大事になってからでないと気づけないのであろうか。


屋久島は映画館がないし、放送、出版のメディアも無いので、こういった外来の情報を手に入れる機会が少ない。インターネットだけでは選んで出会うという機能に不足する。だから意識的な人々は鹿児島へ行った際には必ずミニシアターやコミュニティシネマに寄ってくるという。
定期的にとまではいかないにしても、インプットとアウトプットのバランスを取るためには、小規模でも上映会を行って意見交換をする機会が必要だ。
 
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2013年08月29日

無題

宮之浦本家の穴掘りも今日で一段落。掘った穴に堆肥をぶち込んできた。屋久島はちょっと掘れば石だらけなので穴掘りは大変だ。カミさんは町議会を傍聴しに行った。

いつものコースで、川で水浴びをして帰宅。
 
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2013年08月28日

原発と原爆は表裏一体

TV朝日で放送された「ザ・スクープスペシャル 原発と原爆 〜日本の原子力とアメリカの影〜」という番組を見た。

原発はアメリカによって企てられた核兵器に対する印象操作の戦略の一環だった。日本人は原爆によって核の恐怖を知ったわけだが、平和利用という美辞麗句でキャンペーンを張り、反核指向を和らげてやろうという戦術。そのために日本初の原発は、原爆の象徴である広島に建設しようとしていたという。概ねそんな内容。

原発は経済とエネルギーの問題ではなく、軍事問題だったのだということがよく分かる。ひとつとしてメリットの無い原発を諦められないのには、こういう理由があったのだと考えると合点がいく。

この核の平和利用というイメージアップ作戦により、3度の被曝によって核の恐ろしさを知っているはずの日本人。その凄惨な記憶を消し去り、核兵器を肯定的に捉えるよう、アメリカによって仕組まれたその効果は絶大であった。いまやアメリカを凌ぐ原発のセールスマンになった日本国と、営業部長の安倍内閣。まあ、なんていう中世っぷり。

 
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2013年08月27日

フリー・ハグズ

某動画サイトで、韓国でFree Hugsをする日本人大学生というのを観た。フリー・ハグズとは街頭で見知らぬ人々と抱擁して、愛とか平和なんていうなんだか素晴らしげな何かを生み出す活動である。

それを見ていて、シェムリアプで出会ったある人の「日本と韓国とのいざこざなんて、兄弟ゲンカみたいなものだよ」って言葉を思いだした。Free Hugsなんてアホみたいなやり方だとは思う。けど、ITの進歩により距離感を失った世界に、敢えて隣人の体温を確認してみるってのはアリなのかもしれない。
 
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2013年08月26日

無題

土曜の夜にカミさんと喧嘩をして、その疲労が抜けない。やはり三次元はクソゲーだったのだろうか。

もう随分長いこと誰とも「だよねー、そうそう、分かってるねえ」なんてホルホルした会話をしていない気がするよ。人によるだろうけれど、偏屈者が故郷の友を遠く離れ移住するとそういう悩みも生まれるんだな。
 
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2013年08月25日

夏のなまえ

沖縄の夏に対する捉え方が面白い。

魚が大好きな日本人は同じ魚でも出世魚なんていって呼び方が変わったりするわけだけれど、年中が夏のように思える沖縄にもその移り変わりを映して呼び方が変わる。潤い初めが語源といわれる「うりずん」は冬の終わり。といっても本土でいうところの春や初夏とはニュアンスが違い、一気に夏へ駆け上る感じ。そこから「若夏(わかなち)」、「夏ぐれ(なちぐり)」、夏の終わりに吹く風を捉えた「新北風(ミイニシ)」と夏は熟していく。


昨日に続き、宮之浦で穴掘りの手伝いをしてきた。帰りに宮之浦川の白浜で汗を流す。まだ川の水は温くて、川遊びをする家族連れも多かった。岩陰に隠れて裸で入浴し、ついでに洗濯もしちゃえ。洗剤なんて必要なし。川から上がってきたらS氏にばったり会い、彼の宿でコーヒーをご馳走になった。宿のリビングはいつも旅行者で賑やかだ。

あと少しばかり、夏は続きそうである。
 
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2013年08月24日

亀ん手ガールズ

時計草農家をやっている宮之浦の本家で、植え替えの手伝い。高温のビニールハウスの中で、深さ40cmの穴をひたすら掘るという苦行である。最も暑い昼下がりは、穴をひとつ掘る度に外に出て水分補給をせねば死ぬる。

帰路、病院が催す夏祭りを見かけたので寄ってみた。ステージでは奇抜な亀ん手ガールズが跳梁し、首折れサバ男が交通整理をしていた。なるほど、村祭りより発想が若い。

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屋久島名物、亀ん手の元ネタはこちら。
 
 
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2013年08月23日

子どものなまえ

近年のちょっとどうかと思われるような阿呆な名付けをキラキラネームと称するらしい。

屋久島ネームというのも、ある気がする。公民館の長寿者ご芳名なんて札をみると、「清」「義」「広」なんて字を使った名前が多い。似たような名前が多くて覚えにくいのだが、古くから吉慶なことばと捉えられている響きを継承していて好感が持てる。


自然派を標榜するヒッピー的な名付けの傾向もあるように思う。立派な由来があるのだろうけれど、不思議な響きの名前をつける。どういう意図なんですかなんて束の間の話題にはなるかもしれないが、名前という機能面を考えると社会性を欠く気がしてしまう。また、あえて無難な名付けをする自称中産階級的な自意識による名付け傾向も存在するだろう。女の子に「子」とつけるのは天皇家由来らしいね。

近年の子どもの名つけ傾向が気に入らない。まあ、考えたら俺は子どもが大嫌いなんである。
 
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2013年08月22日

籾摺り

先々週に刈り入れをし乾燥し終えた籾の籾摺り。

そもそも、籾摺りなんて工程があること自体を米を作ってみるまで知らなかった。脱穀し乾燥した籾から、籾殻を外す作業である。一升瓶に入れて棒で突く古い写真を見たことがあったが、あれが籾摺りだったのだな。ちなみに昔のやり方だと乾燥してから脱穀する。

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親方の持っている脱穀機は精米所で使っているような200V電源の大きな機械で、轟音とともに籾殻が舞い上がる。ゴム製のローラーの間を籾が通過して殻が剥ける仕組み。あっという間に1俵が玄米になった。白米を食べたい場合はここから更に精米をする。

4月に田植えをしてから5ヶ月、いよいよこれで食べられる状態になった。籾摺りたての玄米は、植物らしい香気に満ちていた。

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