
宿で自転車を借りて、バイヨンやらタケオやら、アンコールワットの向こう側に広がる遺跡群を散策。

アンコールトム。数えきれない程の女神像がある。単なる表情違いなどではなく、別の人物として彫り分けられてる。そんなところに宇宙的なやおよろず感にリアリティを加味しているなあ、なんて思う。






12世紀のスカートのデザインが格好いいって言ったら、800年と少しばかり時代遅れかしらねぇ。

バイヨン、バプーオン、ピミアナカスの格好いい壁面と柱。

王様は空白が怖かったのだろうか。

あらゆる隙間を埋めるように、ミニマルな模様が彫刻。

寺院ですから方角をキッチリ計算して建築されている。

つまり、陽が当たって影の出来る様が美しいです。

細かいのに、遠くから見ても近くから見ても、グッとくるデザイン。


調子に乗って回っていたら日が暮れ、犬の遠吠えが聞こえてきてちょっと焦る。這々の体でシェムリアップに戻ったら、川沿いに祭りの行列。見物人も波のようである。

そのまま畔のナイトマーケットでお店をやっているY氏のところへ。川風にあたりながらアンコールビールを開ける。「中国、韓国、日本の国際問題なんて、兄弟ゲンカみたいなもんやって」とY氏。ここには、中国人も韓国人もカンボジア人もタイ人もいて、みんな昔の長屋のような付き合いをしている。
仮にとか例えばと前置きをしつつ「中国や北朝鮮からミサイル攻撃を受けたら」なんて表現を軽々しくしてしまうのは果たしてどうかな。「仮に何某くんに殴られた場合…」って考えているような奴と友達になりたいだろうか。備えあらば憂いなしの理屈なんだろうけど、相手は天災ではなく人間だ。さっきは友人って書いたけど、実際は兄弟で。もうね、難しく歴史や民族学を勉強しなくたって、アジアを旅したらすぐに分かることなのに。いい歳して畑の境界を争ってる兄弟なんてかっこ悪い。
posted by abesin at 23:59|
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