
七歳の子どもたちが火をつける。七歳というのは、医療の発達しない時代に、子どもも七歳くらいになればそうそう簡単に死ぬこともないから、そろそろご近所にお披露目しましょうか、の名残なのかもしれない。昔は火矢だったり鉄砲で鬼の偶像を撃ちぬいたという。

なんて風景を眺めながら、振舞われたビールを青竹の器で飲んでいた。近所のTちゃんが遅れてやってきて、「いつ旅立つの〜」なんて聞くもんだから、よくよく考えたら。

あれ?明日だと思ってたけど明後日か?家に戻り、チケットを確認したらやっぱり明後日だった。すっかり明日、旅立つ気でいたのに。
先が思いやられるんである。
焼け落ちた櫓の、先端に飾ってあった笹の一部を貰って帰る。これを玄関先にこれから一年間飾るのだが、厄除けになるという。
