ここのところ毎日、夕方になると出かける平内の海中温泉へ朝風呂を浴びに行く。
着いた頃には辺りはすっかり明るくなり、山の端から太陽が顔を出すところだった。小さな鳥の群れが規律正しく飛び上がり、鋭角で方向を変えて飛んでいく。
満潮になると湯船は海中に没する。
人がいる時間帯にカメラを構えると怒鳴られるぞ。なんせ海だけど風呂だからね。
風呂あがりに海を眺める。
あれはトカラ、その向こうに奄美。晴れていれば台湾まで見渡せる、わけない。
「岩」じゃなくて「石」としたところに可愛らしさがあるように思う。
作者の言わんとする、かわらぬ人の心はその良いところであって欲しいね。でないと恨みの歌になっちゃよ。原発が爆発して放射能が飛び散っても知らん顔、水俣、四日市、ミドリ十字を経てもかわらぬなあ、ってね。
帰路。野菜の並び始めた朝の無人市をはしごして回っていたら、車のトランクが八百屋のようになっていた。
とれたてのカブは生まで食べてみる。瓜のように瑞々しく、リンゴのように甘かった。