2012年08月31日

夏も終わる

8月31日というのは、大晦日の次にデカい顔をしている日にちである。クリスマスやバレンタインなんて足元にも及ばないし、場合によっちゃ元旦にも勝る。


今年は台風が多いと島の人は云う。
自分たちは屋久島に住んで初めての夏なので、こんなもんですと言われれば、はいそうですか、なんだけれども。

記憶しているだけで4回、島の近海をかすめており、雨も例年より多いという。横浜に住んでいた時分は、布団などついぞ干した記憶が無いのだが、ここではそれこそ陽が出ている限り毎日干さないと湿気臭くなる。


ところで、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がある。関東では残暑が酷すぎて同意できかねた。

屋久島はお盆が過ぎるとキチンと秋らしくなる。屋久島は南方の島なので、常夏のようなイメージを抱いている向きも多かろうが、それは誤りで、正確には春と秋が長い印象だ。自分は夏が好きなので、もの足りないような気もするが、のほほんと過ごしやすい気候なのは間違いない。
 
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2012年08月30日

夏休みの宿題

なんだか夏休みの宿題が終わってない焦燥感に襲われる日付であるなあ、子どもの頃の刷り込みってのは恐ろしいなあ。
と、考えていたら、S氏にデータを送るのを忘れていた。

ホントに宿題に慌てる羽目になった。
 
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2012年08月29日

秘密の愉悦

オタク文化の愉悦について、ウチのリア充(カミさんのこと)に吐露してしまって後悔している。
やはりこれは人知れず嗜むものであるなぁ。現実逃避のネタに他者の理解を求めるなど愚の骨頂。

特に精神的依存が存在する対象を説明するにあたり、近い状況に陥っていない他者に論理的な説明するのは簡単なことではない。つか、まんどくさいからそっとしておいて下さい。


騒ぎの元になったネタ

屋久島の風景に似合わなすぎて、ちょっとどうしていいか分からない。
 
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2012年08月28日

こっぱ句会の天

屋久島の神保町である宮之浦脇町。そこで月に一度催される句会に春からお邪魔している。その名も木端句会。

もともと姫路の版画家である岩田健三郎氏が始めた骨派句会という会があり、そこから風に乗ってやってきた種が屋久島で芽を出した、のだそうな。

毎回、三種類のお題を設け、それぞれに参加者が票を入れて「天」「地」「人」と上位三位まで賞が与えられる。お題は、共通の季語で詠む兼題、各々が好きな季語で詠む自由題、句会当日の席でその場でテーマを決める席題の三種類。

また、参加者は皆、俳号を「ほにゃらら骨」として、会の中ではその俳号で呼び合う。新参者である我々は、金賞の「天」を三度獲得すると「骨」の称号を頂けるという。

今回の兼題は「残暑」または「秋暑し」、席題は「芋虫」であったのだけれど、なんとも幸運なことに今回は兼題と席題の両方で、「天」の二冠を達成した。むふふ、僭越ながら。

ここまではカミさんに先を越されっぱなしであった。彼女は二回の「天」の栄光に与っており、なんという世の中であるか狂っていると不貞腐れていた自分であったのだけれど、やっぱり世界は正しく、普く人々に陽光を注いでいるようである。次回も乞うご期待、ここからずっと俺のターン!(ッターン)。
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2012年08月27日

酒でも飲むか

塩を炊き始めると一週間は休みなく薪をくべ続けるので、今日は久々に休みである。

酒でも飲むか。


屋久島にやってきてからというもの、地元の焼酎を飲み地元の民謡を聞く、かぶれた暮らしをしていたのだけれど、ちょっと故郷が恋しくなったのでカナディアンウイスキーを買ってきて飲んだ。まったくカナダ人とはほど遠い自分であるが、横浜に住んでいた頃はそればっかり飲んでいたのだから、そういうことになってしまうのである。

メトロポリスを故郷に持つと、机上の分類と故郷の味はあまり関係が無くなる。
 
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2012年08月26日

一番塩二番塩三番塩

朝いちばん、昨日とった母液に四角くキラキラと塩が結晶している。一番塩である。

ここが塩炊きでいちばんテンションの上がる瞬間である。その時の海水や母液をとったタイミング、火加減でどんな結晶になるかが毎回変わる。モノ作りはそれが面白いね。

今回は母液のボーメが低かったか、火加減が弱すぎたかで、一番塩はそれほど多くは取れなかった。次回以降の課題である。

二番塩と三番塩は薪をぼんぼこ炊いて、敢えて小さく結晶を取り、料理に使いやすい目の細かい塩をつくる。この辺りの匙加減はどんな塩をとりたいかによって変わってくるだろう。


一番塩はボーメが低いときにとるので、硫酸カルシウム分の多い甘めで真っ白い塩になる。反対に三番塩くらいになるとニガリ成分が増えてくるので、うっすら黄色っぽい苦みのある塩になる。微妙な差だが、焼き魚の振り塩なんて魚種によって変化をつけたりできたら面白いだろうな。

あとは乾燥させればまっさらな塩の完成。実にシンプルなものである。それだけに、人体にとって水の次に重要な元素であることを忘れがちになる。
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2012年08月25日

五日目の母液

塩炊きも五日目。今日はいよいよ母液をとる。

母液とは、煮詰めた海水から硫酸カルシウムを濾しとった、塩のもととなる液体のことである。塩のもとだから母の液とは、良いネーミング。母の腋だと香ばしい趣味の人になってしまうので気をつけたい。
ここでゴミが入ってしまうと取り除くのが大変なので、火の粉のカスなどが飛ばないように細心の注意をはらう。


硫酸カルシウムを濾すタイミングは、ボーメ計という温度計に似た形の器具を使って測る。どのくらい塩分濃度が高いかを測る、フランス人のアントワーヌ・ボーメ氏が発明した器具で、真水が0°Béなら15%の塩水は15°Béである。

海水をだいたい10分の1に減るくらい煮詰めると20〜25°Béになるのだけれど、23〜24°Béで塩が結晶してくる。その直前を見計らって硫酸カルシウム結晶だけを濾す。ボーメ計の無い時代は職人の勘でタイミングを見ていたわけだから、昔の人はやっぱりすごい。

あとは火を細くして一晩とろとろと煮れば、ゆっくり結晶して粒の大きな粗塩がとれる。
 
 
 


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2012年08月24日

亀の手スパゲティ

塩炊き四日目。
1トン汲んである海水も残り少なくなってきた。
 
 
夕飯にカミさんが作った亀の手入りスパゲティ。

かめ.JPG


「亀の手」は屋久島の磯ならどこでも岩に張り付いている甲殻類で、フジツボと並ぶ珍味である。

カメノテ

ご近所のIさんからたくさん頂いたので、スパゲティに仕立てたようだ。野趣あふるる美味な逸品ではあるのだが、ひとつづつ殻を剥かなければならないので、食いにくいことこの上ない。

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2012年08月23日

ユメのなかノ

塩炊き三日目。
ただひたすらに薪をくべる。写経してる気分になるが、悪くない。
 
 
 
カミさんは伊藤真澄が歌う人退のEDが気に入ったようで、そこいらじゅうで歌っている。



どうしました?リスの子とか、栗の旗とか森の子どもですとか、割りと電波出てる歌詞なのだけれど、その辺りが琴線に触れるのだろうか。コードが進行や旋律がクラシック上がりの作家らしい作りになってるのも気に入る所以かもしれない。
 
 
可愛らしい絵柄だが、内容はセカイ系の終末思想が入っていて、なかなかにして黒い。
 
 
 




 

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2012年08月22日

幸せの比較

塩炊き二日目。ひたすら釜に薪をくべる。
湯気がもうもうとたって雲になる。こころなしか、今日の雨は潮の香りがした。
 
 
ところで、いま幸せかどうかって認識は比較の問題なのだよな。何と比較するかというと、自分の知識や経験とである。幸せは人それぞれ、なんて言うけれど、そりゃ比較の対象が人それぞれなんだから比べようのないものだ。

ハッピーな毎日を送りたいと思ったら、そのために必要な要素を集めるんではなくて、比較の対象となる自分の中の物差しを積み上げていくほかない。でないと、ただ欲しがるだけの一生になる。
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