2006年08月08日

モモ

今日は凄まじく蒸し暑い。まるで、ぬるめの温泉に浸かってるみたいだ。電源の入った機材から、空中を伝って感電しそうな気がする。

数年ぶりに再開したという、カミさんの友人が出ているとのことで、渋谷にて「モモと時間どろぼう」を観劇した。20年くらい前にも同じタイトルを観たことがあって、つまり児童演劇だ。大人になってから観るような芝居は意識の分散を嫌ってか、深いところに行きがちだからか、大仕掛けの演出を見かけることは少ない。久しぶりに体験するこども向けのステージは実にダイナミックな仕掛けが満載だった。役者がステージから降りてきたり、役者が向かい合わせに座るセットが割れて上手と下手に離れていったり、天井まで届くような大きなセットが降りてきたり、そうそう、こんなんあったっけ。なんとなくだけれど、劇中で出てくる唄も覚えている。大仕掛けということでは昨今、テレビには適わないのかもしれないが、肉眼で見る目の前で展開される三次元の動きに、かなり小さい子どもも食い入るようにミハエル・エンデ世界に没頭していたのが印象的だった。そんな素敵な仕事を選んだ彼女を羨ましく思う。

この春から駐禁のシステムが変わり、緑色のおっさんが二人組でデジカメを使って証拠集めをしている。移動中にそんな光景を見かけたので、持っていたアイスを嘗めながら見物していると、一件に結構な時間をかけていることに気づく。クレームが多いだろうから、何かと注意深く行動しているようだ。まずターゲットを捕捉すると、そこが本当に駐車禁止の区域かどうか金角が調べる。その間、銀角はドライバーが近所にいないかキョロキョロ。そして赴ろにデジカメで広角と接写で車輌を撮影。書類になにやら書き込んで、対象の窓にお札を張り付け、完了。だいたい3分くらい掛かるようだが、その手続きの間にドライバーが帰ってくれば見のがす、と言っていた。虚ろな目でアイスを食ってるヤツがいきなり話し掛けてきたので、銀角はちょっと面喰らったようだった。制度自体に云々の議論はあるけれど、これも大変な仕事だね。違反をとられたドライバーに遭遇するとかなりの確率で文句を言われているようだ。あれ、オレは忙しいんじゃなかったのか?

会社に担当の税理士が来ていてちょっと話をした。頭が切れないと出来ない仕事なのだろうが、やはり氏も実に頭がよく廻るタイプであるようだった。自分としては店頭のことを考えるってのが仕事なので、商品の流れを中心に業務を組み立てるのだけれど、お金の流れも並行して戦略を立てないといけない、みたいなことを言われたが、危うく丸め込まれるところだった。彼も所詮経営サイド、「勝ち組」なんて言葉を発する奴は味方である筈がないのだ。今はそんなに仕事に熱中している時期でもないのだけれど、知らないでいてそういう奴らに騙されるといけないので、さおだけの本をもう一度読み返すことにする。日本人は難しい言葉を使う他者に弱い傾向にあるから、聞いたことさえあれば、そういうはりぼては紙屑になる。リスクヘッジ?ユビキタス?知ったことか。

台風7号が接近しているというニュースをやっていた。その影響か、さきほどから雨が降り出した。久しぶりのお湿りなので、土が水分を吸い込むときの匂いがする。夕方届いたFred Jhonsonのライブ盤を聴いているのだけれど、滑らかな男性ボーカルに向けておくられる拍手とトタンの屋根を打つ雨音が混ざって、溶ける。あ、やんだ。寝るか。
posted by abesin at 03:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 未分類
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